真・女神転生乱数調査室
◆真・女神転生の乱数 基本的な仕組み 乱数の初期化処理 初期乱数の値
初期乱数の書き換え 乱数消費の仕様 エンカウント調整の注意点
◆実践編 邪教法(魔人革命) 固定歩き法 エコービル法
その他の使い道 各種乱数判定の内容 初期乱数の特定 ◆後期版の乱数

◆真・女神転生の乱数

SFC版真・女神転生の乱数についての解説。他の機種はまったく原理が異なるので対応していません。
※乱数とは予測不可能な数列の事。コンピューターゲームでは「真の乱数」は作れないので、計算式によって適度にデタラメな数列を生成する『疑似乱数』が使われる。

※作品罵倒を目的としたまとめコンテンツでの利用を禁止します。

基本的な仕組み

『線形帰還シフトレジスタ』とビット演算を組み合わせた方法が使われている。
乱数調整自体は乱数の消費条件と目的の乱数を知っていれば生成法を知らなくても実行できる。とはいえ生成方式を知っていれば事前に乱数テーブルを参照する事も可能なので、 レアな乱数を引き当てなければいけない調整では調査の手間を大幅に軽減できる。
※線形帰還シフトレジスタはこの時期の作品で一般的な疑似乱数方式。線形合同法よりばらつきの良い乱数が得られる。

計算式

乱数計算に関係するメモリは現在乱数1バイト、計算に使われる内部変数が3バイト。
以下三つの内部変数を仮に[A][B][C]とする。hは数値が16進数である事を表す。
アキュームレータは計算結果を一時保存する領域の事。

[A]をキャリー付き左シフト。
[B]の1ビット目と2ビット目をXORして反転した値を[A]に加算。
[B]をキャリー付き左ローテート。
アキュームレータに[B]をロードして22hをキャリー付き加算。
アキュームレータに[A]をキャリー付き加算。
アキュームレータに5AhをXOR。
[C]にアキュームレータの値をキャリー付き加算。
現在乱数に[C]をXOR。

具体的な乱数値の配列は乱数表をご参照下さい。

乱数の初期化処理

電源投入、リセット、ゲームオーバー時に乱数の初期化が行われる。
処理内容は内部変数の3バイトに『0』が書き込まれ、現在乱数のメモリに『初期乱数の値』が書き込まれる。
初期乱数は専用のメモリに保持されているので、他の電源パターンを持つゲームのように、電源を切って『メモリが揮発するまで放置』をしなくても、セーブをして即座にリセット、ロードをすれば、 乱数が『初期乱数の値』に固定される。
初期の解説サイトでは、真・女神転生の乱数開始地点は4通り存在し、セーブする度に変わると説明されていた。これは実際には乱数ではなく、現在フレームがセーブデータに保存され、 フレーム依存の乱数消費に影響する事が原因。詳細は乱数消費の仕様を参照。

初期乱数の値

初期乱数、および初期乱数に依存して生成される乱数テーブルは使用しているスーパーファミコン本体によって異なる
メモリを揮発させた状態で電源を投入した時、メモリの値が00などの共通の値ではなく、本体(あるいはそのメモリの部品)ごとに異なる値を保持して起動する事に起因する。
通常はソフト側がメモリを初期化してからゲームが開始するが、用途によってはあえて初期化せず、起動時の値をそのままゲーム内の変数として利用する場合がある。
他のゲームでも本体によって乱数や特定メモリの初期値が異なる場合があり、真・女神転生特有の事例という訳ではない。
結果として状況再現を行うには、本体の乱数に対応するパターンを組む必要があった。
これはとても負担の大きい作業なので、簡略化のために以下のような方法を考案した。

初期乱数の書き換え

かつては初期乱数を任意に選択するには、都合のいい乱数を引けるまで本体を購入(通称:本体ガチャ)したり、乱数が本体に依存しないVC版を使うなど、プレイ環境自体を変更する必要があった。
ここではもっと手軽な方法として、直接『初期乱数を書き換える』手順について解説する。
用意する物はスーパーファミコン実機と真・女神転生のソフト、そして書き換えの触媒となる別のソフト、ここでは例として『FF6』を使用する。
まずFF6を本体に差して電源を入れる。起動画面の雲とパイプオルガンの音が出て来た所で電源を落とす。 できるだけ急いでカセットを抜き、真・女神転生に差し替えて電源を入れる。
この方法によって、本体の本来の初期乱数に関わらず、VC版と同じ『初期乱数00から始まるテーブル』に矯正する事ができる。

この方法はスーパーファミコンのメモリ部品が電源を切った瞬間に揮発するのではなく、数秒間程度はメモリの値を保持している、という特性を利用している。
スーパーファミコンのメモリ揮発はファミコンよりも遅いらしく、カセットのロック機構のあるスーパーファミコンで一見不可能に見えるメモリ引継ぎを実現する抜け道となっている。
揮発までの秒数は本体によって異なり、また本体温度が低いほど揮発に時間がかかるらしい。本体によっては3秒程度で揮発が始まるようなので、交換はそれなりに急ぐ必要がある。
似た原理の技として「他のソフトのメモリを引き継いでバグマップを呼び出す技」がテニスや 『ドクターマリオ』で用いられている。

書き換える目標が00の場合、ありふれた数値なので、多くのRPG作品で代用が可能。 逆にカプコンの格闘ゲームなどでは当該メモリを初期化せず、真・女神転生の乱数書き換えに利用できない事が多い。 ジャンルやメーカーによってメモリ初期化に一定の慣例があると思われるため、初期値として突飛な値を持つ作品はあまり多くない。 特殊な値が欲しい場合、書き換え元のゲームをしばらく進めて、当該メモリを書き換えてから差し替える事で、別の初期乱数に書き換える事もできる。

乱数消費の仕様

基本的に乱数判定が行われた時のみ、行われた判定の数だけ進む
通常はフレーム経過の影響は受けず、同じ状況で同じコマンドを選べば進む乱数は同じ物になる。
唯一の例外として、『エンカウント判定の乱数』のみフレーム経過の影響を受ける
具体的には判定の起こった瞬間の現在フレームを4で割った余り(つまり4フレームごとにループする0〜3の値)を参照して、それに対応した数だけ乱数をスキップさせて判定が行われる。
スキップされる量は『1〜4』ではなく、なぜか『1、2、3、256』の四通りという、一つだけ極端な飛び方をする値を取る(数字はエンカウント判定に使う乱数自体を含めた物)。
このため、エンカウント乱数を固定するには移動の操作を遅延なく押しっぱなしにして行う事で、フレームがずれないように行う必要がある。
もう一つ厄介な仕様として、セーブ時に経過フレームも保存される、という問題がある。このためロード直後に押しっぱなしの移動をしても、 取り得る乱数の可能性が四通り発生してしまう。任意の乱数を引き当てるには、これを対策する必要がある。

対策1 都合のいいフレームが保存されるまでセーブし直す

一番シンプルな方法。RTA目的でなければこれでも目的を達成できる。

対策2 分岐に対応して調整内容を変える

現在乱数の特定や乱数消費数の調整がしやすい邪教法に向いた方法。

対策3 その場振り向きでフレームを調整する

ロード直後に「左を向いて右に向きなおす」(逆でも可)という操作をすると、直感に反して奇数フレームを消費して次の行動受付になる。「経過フレームを4で割った余り」が1ずつずれる事になるため好きな値を取れる。
目的の振り向き回数を知るためには保存されている経過フレーム数を知る必要があるため、最初のロードでエンカウントなどから消費乱数を判断して、もう一度リセットする必要がある。
歩きによる調整法に向いた方法。

対策4 消費乱数の合計値が同じになるように歩く

例えば四歩歩いた時に、振り向き方などを工夫してジャンプする可能性のある乱数1、2、3、256を一回ずつ踏むように歩いた場合、最初の一歩がどの乱数でも合計で同じ消費数になる。
エコービル再現で必須になる方法。

エンカウント調整の注意点

3Dマップの移動は押しっぱなし操作より目押しや連打をしたほうが数フレーム早く移動する。 このためフレーム固定移動は目押し受付より先に入力を完了していないと、期待されるフレームより「速く」移動してしまい、失敗する。

2Dマップでは一歩あたりの消費フレームが4の倍数である16のため、押しっぱなしで移動した場合、同じ消費乱数を踏み続ける。

エストマ中もエンカウント乱数は消費される。またエストマはロード時に効果が切れてしまうため、掛けなおす操作のために押しっぱなし移動を解除しなくてはならない。

マッパーを掛けていると処理が重くなるため消費フレームが大幅に変わる。こちらはロードをしても効果が切れない。

自宅はエンカウントしないにも関わらず、なぜかエンカウント乱数が消費される。このため自宅を調整に利用する場合、自宅の歩き方も固定する必要がある。

イベントで敵が出ない設定になっている筈の大破壊直後の新宿、六本木でもターミナル及び出入口付近のみ敵とエンカウントする。 このため魔人ポイントまでの移動にはエンカウント乱数の影響を必ず一歩分は受ける。 また敵が出ないフラグはエンカウントマスの終端を踏まないと起動しないので、「トラエスト」を利用してロード後すぐに六本木バリア内に飛んでもエンカウントは回避できない。 ロード直後のおみくじ利用などは、エンカウント乱数の影響を受けず、再現性のある結果が得られる。

月齢による乱数のずれ

月齢が切り替わる処理によっても消費フレームにずれが生じるため、月齢切り替えを挟む調整の場合、必ずセーブ時点での「月齢が切り替わるまで」の歩数、および下記の「月齢グループ」を合わせておく必要がある。
フレームのずれる量は「月齢表示の文字数」に依存するため、文字数の多いHALF MOON、FULL MOONの「四文字MOON」のグループと、 それ以外の数字MOONとNEW MOONの「三文字MOON」のグループに分けられる。
基本的には次に変化する月齢の文字数グループと月齢が変わるまでの歩数を合わせれば消費フレームを固定できるが、フレームずれとは別に、月齢は先制率や行動順に影響を与える (結果として乱数調整が失敗する)事がある。この場合は月齢自体を同じ(または同じ戦闘結果に納まる近似の月齢)に調整しておく必要がある。月齢が戦闘に与える影響について、詳細は挙動のページに記載。

◆実践編

魔人狩りを目的とした具体的な乱数調整の方法。
主に邪教法、固定歩き法、エコービル法の三つの方法、狩場に分かれている。戦闘中の調整を除くと内容がかなり異なっているので個別に説明する。

邪教法(魔人革命)

邪教の館でのランダム合体を利用する方法。乱数調整の中で最初に発見された方法のため、年季の入ったメガテニストにはよく知られている。
行える場所は破壊後の新宿、オザワを倒す前の時期のみ可能。イベントの都合上、悪魔とエンカウントしない設定になっているため、ほとんどの領域をエンカウント乱数を消費しない状態で歩ける。
この状態を悪用し、邪教の館で乱数を調整した後、そのまま魔人ポイントに突入するというのが技の原理。条件を満たすマップや時期はここ以外にない。 エストマでエンカウントを消した場合も乱数は消費するため、イベントでエンカウントが無くなった状態の再現はできない。

ランダム合体の素材としてメシア教徒かガイア教徒、そしてダーク以外の合体可能な悪魔が必要。三身ランダム合体は調整には向かないので、今回は考慮しない。

人間ランダム合体の法則

合体材料の『悪魔のレベルを半分』にしてそこに『乱数を32で割った余り』を足した数値が合体結果の基準レベルになる。 人間側のレベルは一切結果に反映しないので、特攻隊でもアサシンでも相手の悪魔と乱数が同じなら同じ結果になる。
算出された基準レベルの悪魔の中からメシア教徒、ガイア教徒それぞれに対応した対象種族の悪魔が合体結果となる。同じレベルに対象種族が複数いる場合は種族ごとに設定された優先度が高いほうが選ばれ、 そのレベルに対象種族が居ない場合は1レベル繰り上げて対象種族を探す処理を繰り返す。この仕様を逆算すれば現在乱数を絞り込む事ができる。
一部の攻略サイトでは優先度の高い悪魔が仲魔にいる場合は優先度の低い悪魔が選ばれる、と書いている事があるが、実際はそういう仕様はなく、同じ仲魔がいる場合は通常合体の時と同じく、 ただ作れないだけとなる。

ランダム合体の乱数は合体結果を表示させなくても「二身合体」を選んで表が表示された時点で消費されている。
表にが表示された数だけ乱数を消費するので、数えれば消費乱数は一つ単位で把握できる。例えば8体の仲魔枠の内、一体が人間(ガイア教徒かメシア教徒)、 残りがランダム合体可能な通常悪魔の場合、縦と横に7つずつ?が表示され、計14個の乱数が消費される。
ここで人間を一体目に選んだ場合、残りの悪魔との合体結果が?として縦に並ぶので追加で7乱数消費され、人間以外を選んだ場合はその悪魔と人間の組み合わせだけ?が表示されるので1乱数消費される。
Bボタンでキャンセルするとまた最初の画面に戻るため再び14消費され、二体目まで選んでランダム合体結果を表示させた場合は表とはまた別の悪魔が表示されるため1乱数消費される。
まとめると二身合体を選んだ時点で人間を除く悪魔の数×2が消費され、そこからキャンセル(+0) 悪魔を選んでキャンセル(+1)悪魔を先に選んでランダム合体結果を出す(+2)人間を選んでキャンセル(悪魔と同じ数) 人間を先に選んでランダム合体結果を出す(悪魔の数+1)の5通りの消費数を挟んで再び悪魔×2消費に戻るため、まとまった乱数消費と微調整を行える。目的の乱数を飛び越えてしまう場合は仲魔の数を調整する。

邪教法 実践チャート例

ここでは前述の初期乱数書き換え技やVC版に準拠した、『初期乱数00』環境での魔人呼び出しチャートを挙げる。
用意する仲魔はガイア教徒(誰でも良い)とランダム合体可能な(=ダーク以外の)悪魔5体の計6体。また現在乱数特定用の基準悪魔として、所有する機会が比較的多いと思われるゴブリンを五体の悪魔の中に含めておく。
シナリオを破壊後まで進め規定の仲魔が揃ったら新宿ターミナルでセーブをする。リセットをしてロードをしたら上キーを押しっぱなしにしてフレームがずれないようにエンカウント床を歩き抜ける(エンカウント床はロード地点の目の前の一マスのみ)。
魔法などの余計な乱数を消費する行動はしないように邪教の館へ向かう。
邪教の館で「2しん がったい」を選び、右とR(合体結果の一括表示コマンド)を押しながらゴブリンを選ぶ(右Rをすぐに離すと結果表示が不完全になるので注意)。
一覧表示のガイア教徒との合体結果が

ラミアだった場合、キャンセルをして一体目の選択画面に戻り、ガイア教徒以外の「悪魔を選んでキャンセル」3回「ガイア教徒を選んでキャンセル」2回行い、一体目の選択画面もキャンセルして邪教の館を出る。

インプだった場合、キャンセルをして一体目の選択画面に戻り、「悪魔を選んでキャンセル」26回「ガイア教徒を選んでキャンセル」2回行い、一体目の選択画面もキャンセルして邪教の館を出る。

ヤクシニーだった場合、二体目にガイア教徒を選んで合体結果を表示させからキャンセルし、再度「2しん がったい」を選んでから「悪魔を選んでキャンセル」26回「ガイア教徒を選んでキャンセル」2回行い、一体目の選択画面もキャンセルして邪教の館を出る。

ベリスだった場合、二体目にガイア教徒を選んで合体結果を表示させからキャンセルし、もう一度「2しん がったい」を選び「悪魔を先に選んでガイア教徒との合体結果を表示」させてからキャンセル、再度「2しん がったい」を選んでから「悪魔を選んでキャンセル」25回「ガイア教徒を選んでキャンセル」2回行い、一体目の選択画面もキャンセルして邪教の館を出る。

以上の調整をしてから魔人ポイントに移動すると、確定でデイビットが登場する。このデイビットは乱数の都合もよく、「防御」「防御」「防御」「防御」「聖水」「聖水」とコマンドを選ぶと知恵が初期値でも聖水が命中し、更にストラディバリを落とす恵まれた乱数配列になっている。ステータス状況などによって乱数がずれる場合は聖水を一つ減らしたり行動を少し変えると対応できる場合が多い。
余談だが、状況再現でこのあっさりストラディバリを落とすデイビットのパターンが最初に見つかったため、当時はストラディバリのドロップ率はとても高いと解説されていた^^;
邪教法では「合体結果に合わせて調整」するのがもっとも手早いが、細かな回数のカウントが面倒な場合、振り向き法やセーブしなおしでラミアを出すまでやり直してもいい。
プレイスタイルによっては必ずゴブリンがいるとは限らないため、以下に破壊後でも勧誘できる低レベル妖精で代替した場合の合体結果のリストを掲載する。 「乱数」はエンカウント床で進んだ乱数(合体判定の乱数はそこから11先)、加算LVは乱数によって加算されるレベル。表にない悪魔でもレベルを半分にしてこの値を足せば対応する合体結果と乱数を判断可能。 ジャックフロストとジャックランタンはレベルを半分(端数切捨て)にした値が同じなのでまとめて記載。

乱数 256
加算LV 30 27 22
ゴブリン ラミア インプ ヤクシニー ベリス
ジャック プルシキ インプ シトリー ベリス
ドリアード ターラカ アズミ ラミア リリム
ルサールカ ゴズキ ガミジン ターラカ シトリー

邪教法の難点はゲーム中盤の限られた時期しかできない事。またヒロインが離脱している時期なので育成が不自由になる。これを解決するには他の乱数調整を使う必要がある。
初期乱数の書き換えを行わない場合、本体によってはロード後一歩目で敵とエンカウントする場合もある。この場合は振り向き法を組み合わせるなどの方法で対処をする。

固定歩き法

イベントによるエンカウント封印ができない、大破壊前の新宿で魔人を狩るための方法。ロード後に完全に歩き方を固定する事で、乱数を固定して魔人ポイントへ移動する。
歩きだけで魔人乱数まで操作しきるのは難しいので、戦闘やアイテムによる乱数消費を組み合わせる事で省力化を図る。
大まかな手順としては、ロード後押しっぱなし操作によってタイミングを固定するようにして魔人部屋まで移動する。途中でエンカウントした場合は手前のマスなどで振り向きを入れる事で操作を再現できる範囲で乱数をずらしてエンカウントを避ける。
エンカウントせずに魔人部屋手前のマスまで着くパターンが出来たら、そのマスで戦闘やアイテムによって魔人の乱数まで回す。

戦闘による乱数消費

敵や味方の数にも拠るが、総じて一ターンに数十から百数十といった大量の乱数が流れる。乱数を素早く回せる反面、コマンド選択で動く乱数の範囲が限られているため、都合よく目的の乱数に止まるとは限らない。その場合は戦闘後のアイテムなどで微調整をする事になる。
基本的に防御をすると乱数の進みが減り、攻撃をすると増えるが、敵の行動が変わる事でその逆になったり、結局同じ乱数に行きつく事もあるので、結果が予測しにくい。
この他、EXTRAを複数持っている悪魔がEXTRAを選択すると、その時点で乱数を消費して使用特技が選択されるため、キャンセルして好きな回数乱数を回す事ができる。ただし序盤で条件を満たすのはケルベロスくらいなので実用性はあまりない。

アイテムによる乱数消費

メニューから使用するアイテムや魔法で乱数を消費する。例えばディアや傷薬は効果量に0〜7のランダムな値が加算されるので、この判定に乱数を消費する。
ただし一般の回復魔法やアイテムの場合、HPが最大のキャラに使っても乱数が消費されない(MPは消費される)。これでは魔人まで乱数を進められない可能性が高いため、 確実に乱数を進める用途としては、仕様上必ず乱数を消費するアイテムとして、回復道場で購入できる「おみくじ」を使用する。「マッスルドリンコ」も常に乱数を消費できるが、値段は高い。
ただしマッスルドリンコの副作用である「毒」を利用すると、調整がやり易くなる場合もある。詳細は挙動の項を参照。
乱数を大きく回すのに向かない代わりに、一つずつ確実に回せる。

固定歩き法 実践チャート例

左図は『初期乱数00』環境で魔人に会える歩き方の例。
ステータス状況はふつおが速さ全振り、よしおが速さ10まで上げて残りは魔力、 わるおは魔力全振り、破魔矢でボスのみ倒して新宿に到達したレベル状況(9、9、10)、隊列は加入順、状態異常やマッパーなどは掛かっていない、 仲魔は呼び出していない物とする。装備は金策用の銃の売却以外は初期装備。アイテムは魔人を倒すための『聖水』を用意しておく。
月齢の表示が切り替わってから一歩歩いた歩数でセーブ(ターミナルに『入る』歩数は含まない。 ターミナルから『出た』時点で歩数が加算されるので、ターミナル手前で月齢が変わってしまった場合は、一回ターミナルに入ってすぐに出る、 もう一度入ってセーブ、の手順で一歩分の調整ができる)、次に変わる月齢は「三文字グループ」の月齢になる物を選ぶ(月齢グループについては上述の 「月齢による乱数のずれ」を参照)。
必要な条件を揃えてセーブをしたらリセットしてロードし、操作受付フレームに既に移動ボタンが押されている状態を維持しながら、 上図のルートで魔人部屋まで移動する。途中の数字の書いてあるマスはその回数分だけ振り向き(左を向いて右に向き直る、またはその逆)を押しっぱなし操作が途切れないように行う事で、 消費フレームを調整しながら移動する。

セーブの仕様上、一回目は3/4の確率で「はずれ」の乱数を引く事になる。
「はずれ」の場合、エンカウント内容から現在乱数を判断し、一度リセットをしてロード直後に下記の表で示した回数だけ振り向きを入れてから移動を開始する事で、セーブ時に起きる「フレームずれ」による乱数分岐を矯正する事ができる。

遭遇した悪魔 ジャックランタン×3 スライム×3 ゴースト×1
振り向き回数

成功した場合、魔人部屋手前で『ガキ』が一体出るので、
全員防御を2ターンした後、防御 防御 マハラギ
連戦で『ゴースト』一体が出るので
全員防御を3ターンした後、防御 防御 マハラギ
そのまま魔人ポイントに突入するとデイビットが現れるので、
1ターン目を防御 防御 シバブーで緊縛させ、
2ターン目に聖水 攻撃 防御と行動をすると、
ストラディバリを落とす乱数で倒す事ができる。

エコービル法

ゲーム中最初の魔人出現ポイントであるエコービルで魔人を狩る方法。
新宿と異なり、セーブポイントと魔人ポイントのフロアが異なるため、ボタンの押しっぱなし移動だけでは乱数を固定する事ができない。
解決のためには「乱数の合計消費が同じになる歩き方」を利用する事で、フロアごとに乱数分岐を吸収するように移動をする。
乱数分岐の途中にエンカウントする乱数があると再現が確定でなくなってしまうので、確実な再現を目指すには乱数表を参照するなどしてエンカウントする乱数を含まない乱数開始位置に調整する必要がある。
利用するセーブポイントは、ドウマンを倒してから「エコービルのターミナル」を使う方法と、「自宅から調整を始める」方法がある。
前者は少し移動をすれば新宿の魔人ポイントを利用した再現ができるので、今回は調整が複雑になってしまうかわりに、より早いタイミングで実行できる後者を採用する。

自宅の移動

自宅では敵とエンカウントしないにも関わらず、なぜか「エンカウント判定と同じ」乱数を消費する。このため自宅を状況再現に利用する場合、自宅の時点から歩き方を調整する必要がある。
左図は自宅の乱数消費床の位置と、乱数消費床を4回踏んで外に出る歩き方の例。 この歩き方の2歩目4歩目「2回振り向き」を入れると、四通りの乱数消費を一回ずつ踏む形になる。
(※後ろにふり返る操作は下でも横2回でも構わない。ダンジョンによってはこの両者で消費フレームに違いが出る事もある。)
月齢が切り替わるまでの歩数は2Dマップに出るとリセットされるので、家の中で変わらない歩数ならなんでも構わない。
出口手前まで来たら一旦メニューを開き、次の2Dマップ移動に都合のいい乱数になるようにおみくじを使うなどの調整をする。

2Dマップの移動

3Dマップと同様に一歩目を歩き出したら移動が途切れないようにボタンを押し続けてエコービルに移動する。
通常は最短の左ルートを使うが、乱数が合わない時は遠回りの右ルートを使う場合もある。
振り向き操作のない2Dマップでは分岐を吸収して歩く事ができないので、移動後おみくじ等で調整するか、エコービルの手前でエンカウントをして戦闘によって調整をする。後者の場合、2Dの移動開始に先立って、エコービル前で敵とエンカウントできる開始乱数を選ぶ必要がある。
必ずしもエコービル手前でちょうどエンカウントしなくても、偶数歩通りすぎてエンカウントする乱数であれば、1マスずつ反復移動をすればエコービル手前でエンカウントできる。ただし月齢が切り替わる場合はその後の調整に影響する事がある。
初期乱数の都合上、おみくじだけで調整しきれる範囲に魔人乱数がない事が多いので、その場合はどこかで戦闘による調整を入れる必要がある。
また1マスの消費フレームが4の倍数となる2Dマップでは、必ず同じ消費乱数を踏み続けるため、256を踏み続けるパターンは乱数が離れすぎてしまい、一つに吸収するのが困難になる。
このため二通りの乱数で魔人を狩るパターンを作るか、踏む確率の低い256パターンは切り捨てるかを選ぶ事になる。

エコービルの移動

階段前はエンカウントしないので、四回乱数を回すには右図のルートで歩く。この際、後ろ振り向きを下ボタンではなく、 右方向二回で行うと一回ずつ乱数を踏む歩き方になる。戦闘で乱数を進めたい場合は、 四歩目の乱数がまとまる位置にエンカウント乱数が来るように調整する(エンカウント率は1/16)。 この場合、逃げで戦闘終了すると歩数が変わる事に注意。階段を一度出入りするとずれた歩数を調整できる。

二階はそのまま移動すると魔人部屋まで奇数歩になってしまうため、階段前のエンカウントのないマスを一度経由する。
またエンカウント率の高い扉(5/16)を抜ける必要があるので、乱数状況によって扉をくぐる歩数を変える二通りのパターンを使い分ける場合がある。
左図は次に切り替わる月齢が三文字グループの場合の歩き方。ルートとルートそれぞれ同色の数字のマスでその回数分振り向きを入れる。 なお調整の都合上、後ろへの振り向き方はルートが下押しルートが右方向二回を使う(白で書かれた共通ルートを歩いている時も含む)。 注意点として振り向き操作を入れる時は(STAIRSの表示でフレームがずれてしまうので)階段の側を向かないように行う。
左上マスの赤1は右方向二回で振り向く事でも「下+振り向き1」と同じ消費乱数になる。
図はエンカウントマス4回ごとに分岐を吸収するパターンなので、四回踏んだ地点で一回休憩したり、おみくじや戦闘で次の移動に備えた乱数調整をする事もできる。 ただし次に移動を始める時は、その場で一回振り向きを入れてから移動を始める。理由は方角表示の点滅カーソルに処理ラグがあるため。 再表示させて点滅タイミングを合わせないと乱数がずれる場合がある。
戦闘で「逃げる」場合、簡単に歩数調整できないので、歩き方を完全に変える必要がある。

右図は4の倍数歩でエンカウントして「逃げる前提」の歩き方。 四歩目でエンカウントする場合は(一旦振り向きを入れてから移動再開して)灰色の数字に従って振り向きを入れる(魔人部屋は通り過ぎずに止まる)。 八歩目でエンカウントする場合は色のついた数字に従う。
変則的なパターンとして、比較的簡単な操作で分岐を吸収できる一階でエンカウントマスを8回踏んでより多く乱数を回す方法もある。 月齢が切り替わらない8回までは、上上右右、という同じ操作の繰り返しで乱数分岐を吸収できる。その場合も歩数が増える分、 二階での振り向き方を変える必要がある。

左図左は一階で8回エンカウントマスを踏んだ場合の二階の歩き方。同右は8回エンカウントマスを踏んで「二階で一回逃げる」前提の歩き方。 0(1)と書いてある所は立ち止まらず進む場合は振り向かず直進、四歩目でアイテム使用などのために一旦立ち止まる場合は1回振り向き
魔人部屋手前まで着いたらアイテムか戦闘で魔人乱数まで回す。新宿と違い魔人部屋手前が扉マスではないので、都合よくエンカウントできない場合も多い。どこで魔人近くの乱数まで回すかは初期乱数によって変わってくる。

エコービル法 実践チャート例

「初期乱数00」環境でのエコービルでの魔人狩り法。
ステータス状況はふつおが速さに全振り、よしおが速さを10まで上げて残りを魔力、 わるおが知恵に全振り。 破魔矢でボスのみ倒してアマノサクガミまで撃破したレベル状況(8、8、7)。装備は金策のため銃を売却、 アイテムはたまがえり一つとマッスルドリンコ5個を用意する。月齢は新月(ここまで最短で進めた場合の月齢)とする。
自宅でセーブをしてロードをしたら乱数をまとめる歩き方をして出口に向かう。家を出る直前か直後にマッスルドリンコをわるおに一回使う(操作が成功していればHPが50になる)。
2Dマップは遠回りの右回りルートを使ってエコービルに移動。エンカウント内容によって対応した調整方法を取る。
a. エンカウントしなかった場合、
立ち止まらないようにしてエコービル手前を一歩過ぎまで歩き、すぐ戻って入る。
一階は8回エンカウントマスを踏むパターンで歩き、二階は上図の緑ルートを歩く。魔人部屋前に付いたらわるおにマッスルドリンコを四回使って部屋に入る。 デイビットが出現するので、全員防御を3ターン、防御 防御 剣防御 防御 たまがえりと入力するとストラディバリを落とす。
b. やくざ一体が出現した場合、
会話>友好的で追い払う。エコービルに入り、エンカウント床を四回踏む歩き方をして二階へ移動。 「エンカウントする前提の歩き方」パターンで歩くと4歩目でコボルトと遭遇するので、 オート×1(行動内容は防御 剣 剣))、防御 剣 防御オート×2逃げるを選択。
戦闘後ディアをふつおに使い、一回振り向きを入れてから緑ルートの後半を入力。魔人部屋前でわるおにドリンコを四つ使って部屋に入る。 デイビットが出現するので以下aパターンと同じ。
c. ちんぴらが二体出現した場合、
全員防御オート全員防御オートと1ターンずつ入力。 成功しているとちんぴらがアタックナイフを落とす。エコービルに入りエンカウント床を四回踏む歩き方をして二階へ移動。
二階は緑ルートを歩き魔人部屋手前でわるおにドリンコ×4使用。魔人部屋に入り以下aパターンと同じ。
d. ピクシー二体が出現した場合、
オート2ターン全員防御5ターン防御 ディア>わるお 防御逃げる。 エンカウントマスを4回踏んで2階へ移動。緑ルートで魔人部屋手前へ。わるおにドリンコ1を使ってから全員にディア、残りのドリンコ3をわるおに使って魔人部屋へ。
デイビットが出現するのでオート1防御 ザン たまがえり

その他の乱数調整の用途

魔人狩りの他には悪魔の勧誘、レアドロップ、ランダム合体、エナジードレインを確定で発生させる、などの用途がある。いずれも状況再現RTA以外ではあまり使う必要はない。

各種乱数判定の内容

現在乱数特定に使えるかもしれない各種乱数判定。

おみくじ

乱数を16進数表記した際の上位桁の値が小さいほど良い結果になる。

0 1〜4 5〜A B〜E F
HPMP全快 HPレベル分回復 何も起きない HP1/4 HPMP1/8

エンカウント

乱数を16進数表記した際の下位桁とエンカウント率を足して16以上だとエンカウントする。
3Dマップはダンジョンごとに確率固定。扉はエンカウント率が高い。
階段やターミナルなど文字が表示される施設の手前のマスはエンカウントしない。リメイク真Tではこのエンカウントしないマスの仕様は再現されていない。真Uでは再現されている。
2Dマップでは歩数値によってエンカウント率が上昇する。歩数値の上昇量はマスによって異なる。建物の出入りではリセットされない。リメイクではリセットされる。
イベントでエンカウントしない時期やエストマ中も歩数は加算されているので、効果が切れたとたんにエンカウントする事が多い。
移動できない方向にボタンを入力すると1フレーム毎に歩数値が上がる。悪魔集めの時などはわざと壁を擦ってから歩くとすぐに敵に会える。
歩数値は2バイトで管理されているが判定は下1バイトしか使わない。壁擦りやエストマなどで256を超えるとエンカウント率は0に戻る。ただし歩数値が累計で999になるとカンスト扱いとなり高いエンカウント率のままループしなくなる。 敵とエンカウントすると下1バイトはリセットされるがループ回数はリセットされない。セーブしてリセットしないとループ回数はリセットされない。
歩数値80まではエンカウント率は上昇せず0固定。そこから11ごとに1/16ずつ上昇。ちょうど100%になる256でループする。

回復

傷薬、ぎゅうおうたん、ディア、ディアラマは回復量に乱数を8で割った余りの値が上乗せされる。ソーマなど全回復の物は乱数を消費しない。既に全快の場合も乱数を消費しない。全体回復はHPが減っている人数分判定する。まほうびんは固定回復なので乱数を消費しない。ヒランヤはMPのみ回復量に乱数を8で割った余り×2が加算される。マッスルドリンコは回復量に乱数を8で割った余り×2が加算される。上限を無視するので必ず乱数を消費する。

蘇生

蘇生法によって判定が全て異なる
リカームは乱数が32の倍数の時失敗。きんたんは乱数が00〜02の時失敗。サマリカームはDIYNGは乱数を消費せず成功、DEADは乱数が64の倍数の時失敗。はんごんこうはDEAD、DYINGとも乱数0の時失敗。回復道場はDYINGは64の倍数、DEADは128の倍数の時失敗。
あまり知られていないが、DEADで蘇生失敗すると仲魔はロストする。回復道場ではなぜかDYINGの失敗でもロストする。きんたんはなぜか呪殺のDEADを回復できるが蘇生失敗のDEADは回復できない。リカームは呪殺のDEADも回復できない。きんたんで蘇生失敗するとバグで別のキャラがDEADになる事がある。

毒床は乱数が4の倍数の時に毒を食らう。判定は人数分行い既に毒や戦闘不能でも乱数を消費する。アムレットを使用すると乱数を消費しない。
ダメージ床や罠宝箱は効果が決まっているので乱数を消費しない。
TDLの罠マスはダメージ罠が乱数が60h以上ならセーフ判定で体力が全快。それ以下を引いた場合、セーフ判定を引くまで再抽選してはずれを連続で引いた数に対応した割合ダメージを受ける。もう一度セーフ判定を踏み直さないと体力は回復しない。
状態異常を受ける罠は段階ごとに確率が異なる。5F以下を引くと毒、更にF7以下を引くと呪い、更に3F以下を引くと蛙、更に3F以下を引くと蠅、更に3F以下を引くと麻痺、更に7F以下を引くと石化。既に蛙以上の状態異常の場合は乱数を消費せず、確定でセーフになる。こちらはセーフを引いても特に回復などはしない。

初期乱数の特定

自分の所持している本体の初期乱数を特定する方法。
方法はいくつか考えられるが、今回は邪教の館のランダム三身合体を使う方法を考えてみる。
まずおみくじを現在乱数が特定できる程度に買い込んでおき、できるだけ初期乱数に近い位置で邪教の館を使える破壊後新宿までシナリオを進める。
セーブロードしたらエンカウント床で256進む乱数を踏まないように振り向き法などを使い、できるだけ乱数を進めずにランダム三身合体を行う。
合体の結果が出たらこのサイトを参照して合体結果の悪魔のIDを調べる。
乱数を進めないように邪教の館を退出しておみくじを現在乱数が特定できる程度使用し、ロード直後に使った場合と比較していくつ乱数が進んでいるかを数える。
進んだ数が分かったら、初期乱数00の乱数表を参照し、同じ数だけ進んだ位置の乱数(00は「0個目の位置」として数える)を抜き出し、合体結果の悪魔のIDとXORビット演算する(WINDOWS付属の電卓か、適当な電卓サイトを使う)。
その計算結果が本体の初期乱数になる。
補足 三身ランダム合体は合体対象でない悪魔が指定された場合、乱数を追加消費して再抽選する仕様なので、人間ランダム合体のようにの数を数えるだけでは乱数位置を特定できない。

◆後期版の乱数

基本的な乱数仕様は変わらないので、同じ本体なら大抵は同じパターンが使える。ただし一部乱数消費の異なる技があるので、微調整が必要になる場合がある。
初期乱数の書き換え技が成功しなかった。不可能になっているか、書き換えに使えるソフトが変わっている可能性がある。

Design by Megapx  Template by s-hoshino.com
Copyright (C) 真・女神転生 研究所 All Rights Reserved.
inserted by FC2 system